6月1日発売!「さくらんぼ社長の経営革命」

日頃より王将果樹園、oh!show!cafeをご愛顧いただき誠にありがとうございます。

6月1日に当社代表矢萩美智が書いた本「さくらんぼ社長の経営革命」が発売されます。

この本は、出版社の方々のおかげで完成しました。

そこで、中央経済社の編集長の市田さん、校正担当の真鍋さんから今回の出版で感じたことをお聞きしました。

写真は東京神保町の中央経済社にお伺いした時のものです。

中央経済社の本が並ぶ前で

<編集担当:市田>

■原稿の印象

素直な癖のない文章だというのがはじめてお原稿を拝見したときの第一印象です。はじめての書籍の執筆ということでしたが、編集部サイドで大幅に手を入れる必要はなさそうだという安心とともに、やや事実の羅列のように感じられる文章もあり、抑揚を付けるともっと良くなるのではと思い、文章と文章の間に「とはいえ」「このようにして」「しかし」「一方で」といった接続詞を適宜挿入させていただき、よりストーリーとして流れができるように気を付けました。

また、校正の担当者が真鍋さんに決まり、真鍋さんは文章表現のご提案に強みがあると感じていたため、ゲラのチェックの際に、間違いの有無だけでなく、文章表現についても積極的に提案していただきたい旨伝えました。そのため初校ゲラではかなりご提案のメモが多かったと思います。

果物や加工商品、作業の様子等のお写真をたくさんご提供いただきましたので、これらを文章との関連の中でいかに取捨選択し、またレイアウトするかということもポイントでした。とくに目立つ、各章の扉で大きめに掲載している綺麗な果物の写真やカフェの看板商品である種類豊富なパフェの写真のレイアウトは見どころの1つで す。

カラーでないのがとても残念ですが、カバーデザインやネットで使わせていただいた写真はカラーで掲載しており、PRに役立っています。

レイアウトに関しては、お原稿の一部を組んだ見本をつくり、全体を組む前に矢萩さんにチェックしていただき、目次に入っている果物のイラストの並び順などを調整し、よりよいレイアウトになりました。

■初校,再校を経て完成した本や文章の印象

ほとんどの箇所について、こちらのご提案を採用いただき、協力的に著者校正を行っていただきました。さらに読みやすい、理解しやすい文章になったと感じています。また、決算にかかわる数値なども、直近のものにアップデートしていただき、鮮度の高い内容にしていただいたことも有難かったです。こちらも本書の売りのひとつである写真や図表の見え方については、アミ版の濃度なども製作部門や印刷会社の方にも確認を取りながら何度も調整し、その結果きれいな仕上がりになっていると思います。

■この本の読みどころ、読んでいただきたい読者層

コロナ下での過去最高売上の達成、12期連続黒字達成、ネット販売での大ヒット、行列ができるカフェの経営、SNSを駆使したマーケティング、メディア出演多数…そうした輝かしい結果を表面的になぞれば、いかにもスマートに成功した経営者の成功譚と見えるかもしれませんが、実際には自然相手の地道な作業、顧客の観察に基づく深い洞察、絶え間ない試行錯誤といった地味で細かな積み重ねがあり、そうした背景の部分も含めて、リアルに書かれていることが最大の魅力だと思います。

また、人材育成や働きやすい職場づくり、障害者雇用の取組み、近隣観光施設との連携、地域の活性化など、人材や地域についてもページが割かれており、人手不足や過疎などに悩む組織や地域の方にもヒントになることがたくさん含まれていると感じています。

興味をもっていただけそうなのは、農業に従事している方、農業の政策に関わる方、食品や飲食ビジネスに関わる方、他業種でも複数の収益の柱を立てたい方、新規事業に取り組みたい方、地域を活性化させたい方、危機的状況の乗り越え方や経営者のマインドに興味がある方、SNSの活用に興味がある方など、無限に引き出しがあり、想定する読者は多様です。

味も見た目も気分を上げたり、人を幸せにしたりする力がある果物やスイーツの写真を楽しみながら、ぜひ読んでいただきたいですね。

■矢萩様とやり取りをして・・

こだわりを持ちつつも、任せるところは任せていただけたことが有難かったですね。おそらく普段のお仕事でもそのようにされているからこそ、従業員の方々が安心して働くことができたり、いろいろな方とコラボレーションを成功させているのではと思います。一方で知らないことに対する興味(例えば出版に関すること、東京の飲食事情など)がとても旺盛で、そうしたことがビジネスを広げていく原動力なのだろうと感じました。

中央経済社の新刊

<校正・レイアウト担当:真鍋恭子さん>
■原稿の印象

読み始めてすぐに,軽快で親しみのある文章,リズム感,率直で正直な内容に,読者の心にスッと入っていきそう・・という印象を抱きました。

内容は骨太な経営ノウハウですが,文章は易しく,くすっと笑えたりしみじみするエピソードや矢萩様の熱い想いも挟み込まれ,どんどん読み進められるのが魅力でした。

■初校,再校を経て完成した本や文章の印象

最初の原稿では目の前で話をされているような臨場感ある文章が多く,それが1つの魅力でもあったのですが,書籍ということと読みやすさを考慮して,少し文語的にさせていただいた箇所がありました。しかし,最終的には,矢萩様の親近感ある雰囲気を基調として,経営ノウハウを存分にお伝えできる内容になったと思います。

体裁的には,写真点数が多かったため,なるべくシンプルに見やすい誌面になるよう努めました。

心地よい読後感とともに,しっかりと深い学びのできる「経営本」になったのではと思います。

■矢萩様とやり取りをして・・

解説で栗木先生が書かれているとおり,とても柔軟で,人を想う気持ち,人を受け入れる度量のある方という印象でした。校正について,私が気づかなかった箇所を的確にかつやんわりとご指摘くださり,本当にありがたく,丁寧なご対応に頭が下がる思いでした。

さらに,本書を読みながら,社員のみなさんのことを第一に考える理念に感銘を受け,周りの方々や地域への想い,その想いを土台にいろいろなアイデアを生み出し実行する力,さらに周りのアドバイスに耳を傾けられ取り入れられる柔軟性に,矢萩様の人となり,経営者としての大きさを重ね重ね感じ,私自身も多くを学ばせていただきました。本当にありがとうございました。

最後に,,印象に残ったフレーズがあります。

「「くだものじはんき」のこだわりは,目立つように真っ赤な自販機にしたこと。・・・国道沿いとはいえ,夜は真っ暗です。その中に,真っ赤な自販機が明るく照らされている風景をつくりたかったのです。ここが果物の産地であることを,夜も発信したいと考えました」

暗い夜に明るく輝く真っ赤な自動販売機が目に浮かび,矢萩様の山形さくらんぼファームに懸ける想いが胸に伝わってきました。

中央経済社外観